高齢者がアルコール依存症になる理由やリスク

アルコール性認知症とは アルコール性認知症に関する情報を紹介します。介護士として携わる機会のある人は当サイトを参考にしてください。併せて、転職に役立つ情報も紹介しています。

アルコール依存症が招くリスク

更新日:

なぜ飲酒量が増えるのか

高齢者が増加し、それに伴いアルコール依存症になる人も増えています。高齢者はアルコール依存症になりやすく、お酒が好きな人は特に注意しなければなりません。高齢者がアルコール依存症になりやすい原因の1つが、加齢による身体の変化です。高齢者は胃の粘膜が縮小し、アルコール代謝が低下しています。体内の水分量も低下しているので、同じ量の飲酒でも若い頃に比べてアルコール血中濃度が高くなります。
また、高齢者になるとライフスタイルが大きく変わります。生活環境の変化や精神的な理由によってアルコール依存症になる高齢者も少なくありません。定年退職や子どもの独立、親しい人との死別、健康に対する不安などからストレスを感じるようになり、それを理由に飲酒量が増えてしまいます。多量の飲酒が習慣化することで、アルコール依存症に陥ります。現役の頃は仕事が生きがいで趣味のない人は、多くの時間を持て余すでしょう。加えて、以前からお酒が好きだった場合、昼から飲酒をするようになり、気づけばアルコール依存症になっています。
以上が、高齢者がアルコール依存症になりやすい理由です。そして、アルコール依存症になると認知症になるリスクが高まります。

なぜ飲酒量が増えるのか

アルコール性認知症のリスク

アルコール依存症とは、習慣的に多量の飲酒をすることで心身のコントロールが効かなくなり、日常生活に支障をきたす状態を指します。多量のアルコールは当然ながら健康を害し、様々な臓器がダメージを受けます。脳への影響も強く、脳萎縮や脳梗塞のリスクが高まります。脳萎縮や脳梗塞は認知症の原因になりますが、ある調査によるとアルコール依存症の人と健康な人を比較した結果、アルコール依存症の人は通常の3倍も認知症になりやすいことが判明しています。厚生労働省の発表では、1週間の飲酒量がビール6本(1本360ml)以内であればリスクは上昇しないとしています。しかし、この量を超えて飲酒をするとアルコール性認知症のリスクが一気に高まります。
アルコールを原因とするアルコール性認知症は、アルツハイマー型認知症とは異なります。アルツハイマー型認知症は初期症状から徐々に進行していきますが、アルコール性認知症はほとんど初期症状がない状態から、突発的に発症するケースが多いようです。年々深刻化する高齢者の飲酒問題に伴い、アルコール性認知症を発症する人が増えています。認知症の高齢者と関わりのある介護士は、アルコール性認知症に関する知識も学んでおかなければなりません。

新しい環境に移りたい人へ