アルコール性認知症のリスクが高い人への接し方のポイント

アルコール性認知症とは アルコール性認知症に関する情報を紹介します。介護士として携わる機会のある人は当サイトを参考にしてください。併せて、転職に役立つ情報も紹介しています。

リスクが高い人への接し方のポイント

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徐々に回復を目指そう

アルコール依存症やアルコール性認知症が疑われる高齢者への接し方を紹介します。介護士として携わる可能性のある人は確認しておきましょう。アルコールの問題を抱える高齢者がいた場合、まずはいつ頃から問題が出てきたのかを探る必要があります。飲酒の習慣が長年続いているなら、それをいきなり変えることは難しいでしょう。しかし、ライフスタイルの変化などがきっかけで一時的に飲酒量が増えているのであれば、早期に介入することで改善できるかもしれません。
最終的な目標はアルコールを完全に断つことですが、お酒に支えられる人生を送ってきた人がすぐに縁を切ることはできません。徐々に減らしていくことを念頭に置いて対応しましょう。まずは相手の話に耳を傾けて、アルコールに頼らざるを得ない状況を理解し、共感してください。それが信頼関係の構築につながります。信頼関係がない状態でいきなりアルコールを断つように迫っても、相手は応じてくれません。逆に、怒りや反発を招くリスクがあります。それを理由に飲酒量が増えてしまっては意味がないので、慎重に接することが大切です。
依存症は特定の何かにしか依存できない状態が続くことで発症します。ストレスを解消する方法がアルコールしかないのであれば、自ずとアルコール依存症になってしまうでしょう。そのため、ストレスを解消する方法はアルコールだけはないと気づかせてあげることが重要です。アルコール以外に頼れるものを、本人と一緒に探していきましょう。

徐々に回復を目指そう

諦めないことが大切

アルコール依存症やアルコール性認知症の高齢者を支えるために必要なのは、細かい目配りと忍耐です。飲酒の欲求が生じた際に、お酒以外のものに目を向けさせ、我慢できたら一緒に喜ぶという対応を根気強く続けていかなければなりません。「人から大切にされていない」「見捨てられた」などの感情からアルコールに手を出してしまうケースも多いので、「ちゃんとあなたを見ている」「あなたを大切にしている」というメッセージを伝えましょう。時間はかかりますが、いずれ気持ちが伝わりアルコールを断つことにつながります。
根気強く支えていても、何かのきっかけで再び飲酒をしてしまうケースも少なくありません。その時に大切なのは、また一緒にやり直そうという気持ちを伝えることです。失敗したことを叱責し、見捨てるようなことがあればより一層アルコールに頼ってしまいます。これは、飲酒だけでなくアルコール性認知症の症状によって何らかのトラブルが起きた際も同様です。親身に根気強く支えていく姿勢を忘れないようにしましょう。

新しい環境に移りたい人へ