暴言への対応の仕方
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相手から離れる
アルコール性認知症の症状の1つである暴言にはどのように対応すべきでしょうか。介護士として対応する機会のある人は確認しておきましょう。暴言を吐かれると、当然ながら精神的なストレスを受けます。暴言が始まった際は、無理に相手をするのではなく距離を取ることを意識してください。相手は興奮状態なので、こちらの言葉はほとんど届きません。暴言を吐かれたからといって、こちらも強い言葉で返すのは悪手です。感情的になって相手を押さえつけたり責めたりするのは止めましょう。そういった対応をしても状況は改善しません。他の介護士に対応を代わってもらうなどして、相手の目を反らすといいでしょう。お互いに傷つけ合うことがないように、まずは距離を取って様子を見てください。
自分の感情を落ち着かせる
物理的な距離を取ったら、今後は心の距離を取りましょう。自分の感情を落ち着かせることが大切です。感情が収まらないなら意識的に気分転換をしてください。アルコール性認知症の症状だと理解していても、暴言を吐かれれば心は傷つきます。我慢し続けていると、いずれ限界を迎えるかもしれません。暴言によるストレスで不調に陥り、仕事ができなくなってしまっては最悪です。休日は趣味を楽しんだりゆっくり過ごしたりして、息抜きをしましょう。それが自分自身を守ることにつながります。介護は長期に渡って行われます。上手に気分転換をして、前向きな気持ちを保ってください。
周囲に相談する
あまりに暴言が酷くてどうしようもないなら、自分だけで悩まず周囲に相談しましょう。同僚や上司、ケアマネジャーに相談して解決策を探してください。これまで多くのアルコール性認知症の高齢者を対応してきた人であれば、暴言の原因が分かるかもしれません。すぐに解決策が見つからなくても、悩みを吐き出すだけで多少は気が楽になります。周囲に相談することに抵抗があるなら、ノートに自分の感情を書き出すのもおすすめです。文字にすることで頭の中が整理されます。具体的に何があったかを記録しておけば、後々の対応にも役立つでしょう。
まとめ
以上が、暴言への対応の仕方です。興奮状態の相手に対峙するのではなく、距離を取りながら冷静に対応してください。自分に向けられている悪意というよりは、あくまで症状の1つだと考えればストレスは少なく済むでしょう。相手もアルコールの影響で感情が制御できなくなっていることに不安を感じているかもしれません。暴言を吐かれたからといって見捨てずに、根気強く寄り添ってください。
新しい環境に移りたい人へ
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限界を感じるなら転職しよう
アルコール性認知症の高齢者を支えるのには覚悟と根気が必要です。度重なる暴言などによって、限界を感じている介護士もいるでしょう。その場合は、無理せず転職して環境を変えることをおすすめします。